機械システム分野
研究室名
設計工学研究室   
研究室タイトル
未来製品を創造するコンピュータ援用設計の研究
研究室概略
設計者の知的能力を高め、地球環境にやさしく、優れた製品の設計・生産 を可能にするために、概念設計、ライフサイクル評価、構造最適化、システム最適化、感性工学に基づく意匠設計の研究を行っている。
主な研究テーマ
・製品のライフサイクルを考慮した概念設計最適化
・作業工程・レイアウトの最適化
・顧客の感性評価に基づく製品意匠最適化
・機械学習を用いた効率的な寸法最適化
・カ覚提示装置を用いたドローンの遠隔操作
個別研究テーマ
  • 顧客の感性評価に基づく意匠設計支援

    小林 正和, BENAISSA Brahim

    2012年度 - 現在

     詳細

    技術の成熟化に伴い,近年の製品開発では,性能や機能性での差別化は困難になってきており,意匠性や快適性などの人間の感性に評価を依存する品質による差別化が求められている.
    本研究では人間の感性に評価を依存する品質の中から製品意匠に注目し,顧客が既存製品に対して実施した感性評価結果から,顧客が最も「欲しい」と感じる製品意匠を導出するために,製品の意匠特徴と顧客の感性評価の関係をラフ集合や自己組織化写像,人工ニューラルネットワーク,深層学習などの分析方法と,遺伝的アルゴリズムなどの最適化手法を組み合わせた意匠設計支援法の検討を行う.

    成果:

    2022年度
    近年注目を集めている画像生成AIとアンケートを組み合わせた画像生成手法を構築した.この方法では,画像生成AIが生成した画像を顧客が感性評価し,その評価に基づいて製品画像を再生成することで,顧客が製品に求める印象を再現した製品画像が生成される.

  • UAVの操作性向上を目的とした操縦者に対する操作反力の提示

    小林 正和

    2014年度 - 現在

     詳細

    クワッドロータを初めとするUAV(Unmanned Aerial Vehicle)は近年,様々な用途に用いられるようになり,災害現場の捜索や橋梁点検のように,障害物の多い環境や障害物周辺で飛行する機会が増えている.操縦者がUAVを遠隔操作する場合,操縦者はUAVのオンボードカメラの映像を基に周囲の状況を判断するが,解像度が低く立体感のない映像では距離感やサイズ感が把握しにくいため障害物の多い環境下での操縦は難しい.
    本研究では,上記の問題を解決した操縦システムとして,力覚提示装置を用いた操縦システムを提案する.本システムは,周囲の障害物までの距離に応じた操作反力を操縦者にフィードバックすることで,オンボードカメラの映像によらず障害物までの距離を直感的に把握できるようになり,障害物の多い環境下での安全な飛行が可能になる.

    成果:

    2022年度
    ハプティックデバイスへの入力の大きさから操縦者の意図を推定し,反力の大きさを決定する反力式の係数を調整することで,より操縦しやすい遠隔操作システムを構築した.実機のドローンを用いて有効性の検証を行った.