機械システム分野
研究室名
熱エネルギー工学研究室   
研究室スタッフ
武野　計二 （教授） 　
研究室タイトル
反応性熱流体力学の見地から 燃焼や特殊伝熱現象を解明
研究室概略
次世代燃料として注目を浴びる水素について、ロケット、原動機、安全工学を対象とした着火・保炎機構の解明に注力している。また、高粘度な粗悪燃料の有効利用にも興味を持っている。さらに接触熱抵抗など伝熱問題の探求や、バイオマスの高効率エネルギー変換を目指している。
主な研究テーマ
・液体および固体系粗悪燃料の燃焼・ガス化機構
・高圧気体の燃焼機構、および安全工学の研究
・再生可能エネルギー （バイオマス等）の有効利用
・接触熱抵抗における接触面のミクロおよびマクロ形状の影響
・低圧雰囲気における固体面間の熱移動
個別研究テーマ

  • 特殊伝熱に関する研究

    武野　計二

    2017年度 - 現在

    　詳細

    ・接触熱抵抗と金属表面状態の相関
    ・表面の加工方法と接触熱抵抗の関係
    ・接触熱抵抗への雰囲気圧力、酸素分圧の影響
    ・平面／球体間の接触熱抵抗
    ・分子流領域から常圧まで変化する際の熱伝達の分子動力学的解析

    成果：

    2020年度
    接触面における気体の存在（対流、酸化）、接触電気抵抗との関係

    2021年度
    接触熱抵抗と金属表面状態の相関
    熱抵抗のヒステリシス特性

    2022年度
    分子流領域から常圧まで変化する際の熱伝達の分子動力学的解析
    表面粗さと熱伝達係数の関係把握、機械学習によるデータ整理

  • 高圧気体の燃焼機構、および安全工学の研究

    武野　計二

    2017年度 - 現在

    　詳細

    ・高圧可燃性気体の噴出火炎の熱流体的構造
    ・PIV計測による気体の膨張特性と火炎の保炎特性の関係の解明
    ・高乱流場における着火および火炎伝播
    ・水素噴出時の乱流拡散特性
    ・水素噴出時の濃度分布と着火特性の関係
    ・水素火炎の輻射特性
    ・数値シミュレーションによる実験で得られた現象の再現と解析

    成果：

    2019年度
    水素Jet火炎の特性把握（火炎スケール、着火/保炎機構ほか）

    2020年度
    拡散濃度の変動解析と着火確率の関係

    2021年度
    衝撃波構造と保炎安定性の関係把握

    2022年度
    高圧可燃性気体の噴出火炎の熱流体的構造の解明，およびPIV計測による気体の膨張特性と火炎の保炎特性の関係の解明

  • 再生可能エネルギー（バイオマス等）の有効利用に関する研究

    武野　計二

    2017年度 - 現在

    　詳細

    ・バイオマスの燃焼・ガス化機構（温度、圧力、雰囲気ガスの影響）
    ・ガス化における活性部位および炭素骨格の変化
    ・半炭化および水熱分解バイオマスの燃焼特性
    ・タールの生成と消失

    成果：

    2021年度
    タールの素反応シミュレーション、水分子の影響，天然の炭化水素固体燃料の長時間における発熱、昇温過程のメカニズム

    2022年度
    構造パラメータの導入によるガス化機構解析

  • 安全工学および環境への影響

    武野　計二

    2017年度 - 現在

    　詳細

    ・気相爆発における火炎伝播
    ・熱面発火における表面状態（粗さスケール）の影響
    ・火炎の燃え広がりに関する研究
    ・アルコール添加燃料のスート発生特性
    ・自然発火の開始メカニズム
    ・褐炭の低温酸化過程

    成果：

    2022年度
    表面粗さと熱面発火温度の関係把握

    2020年度
    表面粗さ（凹凸）に対して、発火点に及ぼす流速、温度、当量比の関係を把握

  • 粗悪燃料（超重質油、低揮発分炭など）の噴霧・燃焼・ガス化機構に関する研究

    武野　計二

    2017年度 - 現在

    　詳細

    ・高温ガス化における反応メカニズム
    ・熱履歴を受けた固体燃料、反応終期の燃焼・ガス化機構
    ・燃焼・ガス化における水分の影響
    ・高粘度油の噴霧特性、キャビテーションの発生条件，数値解析

    成果：

    2022年度
    高粘度油の噴霧特性、キャビテーションの発生条件の実験的検証，数値解析

    2021年度
    噴霧特性データ取得、キャビテーションの出現条件，光学計測